家屋解体や内装解体・原状回復・スケルトン工事の分からないが分かる「解体の教科書」

マニフェストとは?

マニフェストとは?

マニフェストとは

家屋の解体や原状回復・スケルトン工事などを行う際、必ず排出されるのが産業廃棄物です。これらは法律に従い、運搬から最終処分に至るまで適正に処理されなくてはなりません。しかし現実には、未だに不法投棄などの問題が根強く残っています。それに対し解決策の一つとして導入されたのが、「マニフェスト制度」と呼ばれるシステムです。マニフェストは、解体を依頼する施主にとっても無関係ではありません。今回は、解体工事を行う前に知っておきたいマニフェスト制度について、詳しく解説していきます。

1.マニフェスト制度とは

マニフェストとは、解体工事によって出た産業廃棄物に対し、その排出事業者が運搬から最終処理に至るまでの過程について、関係する各業者に記入・提出してもらう管理表のことです。
家屋などの建物の解体工事はもちろん、原状回復やスケルトン工事といった内装解体においても、ガラスやコンクリートといったさまざまな種類の産業廃棄物が排出されます。これらは廃棄物処理法に基づき、処理施設で分別等を行った後、最終処分場で埋め立てなどの処理を行わなくてはなりません。しかしながら、こうした処分の手間やコストを惜しみ、廃棄物を山間部などに不法投棄する業者が後を絶たないという問題がありました。その対策として、1997年の廃棄物処理法の改正により、廃棄物処理の流れを明確化できるよう、各業者に対するマニフェストの提出が義務付けられるようになりました。マニフェストの交付を怠ったり、虚偽の記載を行うなどした場合は、その業者に対し罰金などの刑事罰が科されることとなっています。
マニフェストは廃棄物の運搬から始まり、最終処分業者が処理を完了するまでが、プロセスごとに管理表に記入・押印する形で記録されます。それにより、行政だけでなく施主側も、廃棄物が適正に処分されたことを確認することができます。

2.マニフェストの流れ

マニフェストの具体的な流れは、以下のようになっています。
マニフェストと呼ばれる管理表は、一般的にA、B1、B2、C1、C2、D、Eの7種類で一組となっています。この7枚つづりのマニフェストは、最初は廃棄物の排出事業者となる元請業者が所持していますが、廃棄物を運搬する段階になると、必要な事項を記入した後A表を排出事業者の手元に残し、残りの6枚を運搬業者へ渡します。続いて運搬業者は廃棄物を処理施設へ運搬しますが、ここで必要事項を記入・捺印の上B1票を運搬魚巣屋の控えとし、B2票を排出事業者へ返送します。一方残った4枚のマニフェストは、処分業者へと手渡されます。
分別や破砕といった廃棄物の中間処理が終わると、処分業者はマニフェストに記入・捺印の上でC2票を運搬業者にD票を排出事業者に返送して、C1票は処分業者の控えとなります。
処分業者(中間処理)は受託した産業廃棄物を中間処理した廃棄物(中間処理産業廃棄物)の最終処分が終了するまでの間、E票を保管します。
最終処分終了時に処分業者は自ら交付したマニフェスト(2次マニフェスト)等により、最終処分の終了を確認し、保管していたE票に最終処分終了年月日、最終処分を記載の上、排出事業者に返送します。

3.電子マニフェスト

上記のような複写式の紙によるマニフェストとは別に、1998年度からは電子情報を利用した「電子マニフェスト」のシステムも導入されています。電子マニフェスト制度は、排出事業者と収集運搬業者、処分業者の3者がシステムに加入し、マニフェスト情報をインターネットを通じてやり取りするという仕組みになっています。電子情報を仲介する情報処理センターは、廃棄物処理法により公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターが指定されており、全国のマニフェストシステムを運用しています。
電子マニフェストの具体的な流れとしては、まず、建物の解体や原状回復・スケルトン工事などで発生した廃棄物を運搬業者に引き渡した後、排出事業者が3日以内に情報処理センターへマニフェスト情報の登録を行います。続いて収集運搬業者はそのマニフェスト登録に対し、処理業者への運搬完了後3日以内に運搬終了の登録を行わなければなりません。同様に中間処理業者についても、処理の終了日から3日以内に終了の報告を行う義務があります。一方運搬と処理の終了報告を受けた情報処理センターは、その旨を排出事業者に通知します。ここまでの流れは一次マニフェストとなり、これ以降の情報については二次マニフェストとして登録されます。
二次マニフェストの流れも基本的に一次と同様で、廃棄物の運搬から最終処分まで、それぞれの仕事が完了した後センターに登録を行います。情報処理センターは最終処分の完了報告を受けた後、その旨を中間処理業者に通知します。それに対し中間処理業者は、最初の排出事業者の登録情報に対して最終処分の終了報告を行い、さらにセンターはその旨を排出事業者に通知します。これで、全てのマニフェスト情報の登録が完了となります。

4.施主もマニフェストのチェックを

マニフェスト制度は、主に行政が解体業者や処理業者などに対し、その廃棄物処理状況を監視するための制度です。
家屋解体や原状回復・スケルトン工事を業者に依頼する際にマニフェストの控え(コピー)の提示をおすすめします。
きちんとマニフェストの提示をしてくれる業者あれば、依頼した工事で発生した廃棄物を適正に処理している証拠となるので安心して工事を任せられるでしょう。
一方、悪徳業者の場合、施主に対してマニフェストの提示をしぶったり、不正コピーを渡すこともあります。この点について少しでも不審を感じたら、区役所などの行政に相談してみましょう。