家屋解体や内装解体・原状回復・スケルトン工事の分からないが分かる「解体の教科書」

空き家を放置した場合の10のリスク

空き家を放置した場合の10のリスク

空き家を放置した場合にかかえるリスク

親の死や引っ越しを機に、実家が空き家になってしまうという例が増えています。
そうした空き家を長年放置してしまい、処分に困っているという人も少なくありません。しかし、空き家を長期間放置しておくほどさまざまなリスクを抱えることになり、場合によっては重大な問題が発生する可能性もあります。
そうなる前に、早急な対策を取る必要があります。今回は、空き家の解体を考えているが、費用や手間の問題で躊躇しているという人のために、空き家を放置するリスクについていろいろと解説していきます。

1.ホームレスや不良のたまり場になる

人の出入りがない放置された空き家は、ホームレスの寝泊りに使われたり、不良のたまり場として利用されることがよくあります。また不審者が侵入し、部屋が荒らされるなどの被害に遭う例も少なくありません。
こうなると、犯罪に利用されるなど周辺の治安にも影響を与えかねませんし、近隣住民の不安も高まるでしょう。
定期的に見回りを行える状況ならまだしも、そうした対策が難しい場合は、なおさらこうしたリスクが高くなります。
それに対し、家屋自体を解体することで、このようなリスクを避けることができます。

2.火災の危険

上記のリスクとも関連しますが、長期間放置された空き家は、侵入者の火の不始末による出火や、放火を招きやすいというリスクもあります。
ホームレスが煮炊きで使った火や、不良のタバコの火が周囲に燃え移るかもしれませんし、放火目的の不審者が侵入する恐れもあります。
一度出火すると近隣住宅まで火が広がる危険があり、場合によっては所有者の重過失が問われて、多額の賠償金が発生する可能性があります。
こうなる前に解体を行った方が、経済的にもメリットがあるでしょう。

3.環境の悪化

長年放置された空き家は荒廃が進み、悪臭が発生したり、動物や虫の住みかとなることが多くあります。
こうなると、周囲の景観や住環境を壊すことにつながります。また、勝手にゴミを捨てていく不法投棄も起こりやすく、さらに悪臭や衛生状態の悪化を招いてしまいます。
この状態では建物の撤去を決めても、ゴミの処分費用などがかさむ可能性がありますから、解体はなるべく早めに行っておいた方が良いでしょう。

4.固定資産税が高額になる

ここまで見てきたように、放置された空き家は所有者だけの問題ではなく、周辺地域にも大きな影響を与えます。
そのため平成27年には、「空家対策特措法」と呼ばれる法律の施行により、迷惑な空き家にペナルティが課されることになりました。
この法律に基づいて「特定空き家」に指定された家屋は、一定期間内に建物を保全しない限り、固定資産税が最大で6倍に跳ね上がる可能性もあります。この費用を考えると、空き家を解体し、更地にして活用するなどの方がメリットがあるでしょう。

5.維持費がかかる

不審者の侵入や不法投棄などを招かないためには、空き家を放置せず、定期的に見回りや手入れを行う必要があります。
臭いがこもらないよう換気を行ったり、草むしりや庭木の剪定など、月に1回程度は空き家の状態を確かめなくてはいけません。
自分で行ったり、知人にも頼めないような場合は管理業者に依頼する他なく、そうなるとかなりの費用が必要になります。
維持費より解体費用の方が安い場合は、解体に踏み切った方が得策です。

6.行政代執行の可能性も

前述の「空家対策特措法」では、固定資産税のペナルティが課されるだけではありません。
行政代執行により、空き家が強制的に解体される場合もあります。
放置された危険な空き家は、最初に助言と指導を受け、それに従わない場合は固定資産税の優遇措置を失います。
それでも空き家を放置していると、最終的には行政代執行による解体が行われ、その費用は全額所有者に請求されます。

7.倒壊の危険

どんな建物も時間と共に老朽化していきますが、人の住まなくなった家屋は、特に劣化のスピードが早まります。
屋根に穴が開いたり塀が崩れやすくなり、瓦やブロックの落下などを招く危険が高くなります。
歩行者に危害を与えたり、入り込んだ子供がけがをするかもしれません。
場合によっては命にかかわる事故を起こす可能性もありますから、このような危険のある空き家は放置せず、早急に解体した方がよいでしょう。

8.土地の有効活用ができない

放置された空き家は、無駄に土地を占拠しているという言い方もできます。
誰も住まない家をそのままにしておくより、解体して別の建物を建てる方が、土地の有効活用という点ではメリットがあります。
土地が広いほど、マンションや商業施設など大型の建物が建てられますから、周辺地域の活性化も図れるでしょう。
社会的な経済効果という面でも、空き家の放置はデメリットと言えます。

9.資産価値が下がる

空き家を放置することにより、建物がどんどん劣化していくことは前述した通りです。こうなると資産価値も下落し、売却するにしても価格が安くなりますし、賃貸にする場合でも修繕に多額の費用が必要となります。
また、空き家だけでなく周辺の資産価値に影響を与える場合もあります。きれいな住宅街に一軒でも傷みの激しい家屋があれば、その住宅街自体の評価を下げることにもつながります。
空き家の資産価値を守るのは容易ではなく、適切な管理や維持が欠かせません。こうした処置が難しい場合は、解体も含めた対策を早くから検討しておいた方がよいでしょう。

10.損害賠償の危険

空き家を放置しておくほど、不慮の事故などが発生しやすくなります。
これまで述べてきたような、不審者の侵入や建物の倒壊により、近隣住民にケガや類焼(他の家の火事が自分の家などに燃え移ること)などの被害を与える可能性も高くなります。
定期的に見回ることによって、こうした危険を減らすこともできますが、全てのリスクを管理できるわけではありません。
空き家が原因で他人の財産や生命を傷つけてしまった場合、多額の損害賠償が発生する危険があります。
こうしたリスクを抱えておくよりは、解体して更地にするなどした方が、より安全だと言えます。