家屋解体や内装解体・原状回復・スケルトン工事の分からないが分かる「解体の教科書」

解体工事が延期される・遅れる主な6つの理由

解体工事が延期される・遅れる主な6つの理由

解体工事が延期される・遅れる主な理由

家屋の解体が必要になったとき事前に確認しておくべきことはいくつかありますが、工事のスケジュールもその一つです。
現地調査にはじまり、建物の解体やゴミの撤去、整地などを経て最後の清掃に至るまで、大体何日ほどかかるかしっかり把握しておかなくてはなりません。
しかしたとえ事前にきちんとしたスケジュールを組ん出ていても、さまざまな要因で工期を延期せざるを得ない場合もあります。あらかじめそうしたケースを知っておくことも、発注の際は必要でしょう。
今回は、解体工事に遅れを生じさせやすいさまざまな理由について、主なものを6つ挙げて説明していきましょう。

1.地中埋設物による解体の遅延

解体工事は、まず上の建物を解体したのち、下の基礎を取り除くという流れになります。その際、土の中から「地中埋設物」が発見されるケースが少なくありません。
地中埋設物とは、地中にある建物とは関係のないコンクリートやゴミのことで、これらが見つかると施主へ報告した上で撤去する必要があります。
こうした地中埋設物が埋まっているのには、多くの場合、昔の工事が関係しています。
以前の工事では、家を建てたり解体したりした際、発生したごみを基礎の下に埋めてしまうという業者が存在しました。法律が厳しくなった現在では見られませんが、かつてはルールも緩く、こうした行為が見逃されがちだったという事情があります。
このような埋設物を放置しておくと、新しく家屋を立てる際基礎の障害となり、また地盤も弱くなってしまうため、全て除去しなくてはなりません。
比較的少量であれば、それほど工期への影響はありませんが、場合によっては規模の大きな埋設物が発見されることもあります。しかし、規模に関しては掘り起こさないとわからないことも多く、不安な場合は事前に、最悪どれくらい遅延する可能性があるかを業者へ聞いておくとよいでしょう。

2.解体工事に伴う近隣トラブル

近隣トラブルは、解体工事において比較的起こりやすい問題の一つです。
解体の際は、どうしても大きな振動や騒音が発生するため、近隣住民に迷惑がかかりやすくなってしまいます。近隣からのクレームが入れば、工事を一旦ストップせざるを得ない場合もあり、工期に遅れが生じることも考えられます。
また、解体工事が原因で隣家にひびが入るなどの影響が出れば、一度工事そのものを中断しなくてはなりません。実際にそうした事態が発生した例も、過去にはいくつか見られます。さらにこのような近隣トラブルがこじれると、最悪裁判に発展するケースもあり、賠償命令が下されることもあります。
こうした問題を避けるには、工事前の近隣への挨拶や、説明を徹底しておかなくてはなりません。また、工事中のクレーム対応なども適切に行う必要があります。解体業者を選ぶ際は、このような対応がしっかりできそうかどうかをよく確認しておきましょう。

3.長雨などによる工事への影響

建築作業の進捗状況は、天候に大きく左右されます。解体工事も例外ではなく、天気の状況によって工期に遅れが出る可能性も十分あります。
解体工事の場合、少々の雨であれば、工事を行うことが可能ですが、大雨が降った場合は足元が緩んでしまい、重機が動かせないなどの理由で、工事ができないこともあります。
また、1日の雨量は少なくても、何日も降り続くような場合はやはり地盤のゆるみが発生し、工事が難しくなるケースも考えられます。
解体を含む建築工事全般では、作業員の身の危険があるため、悪天候による遅延はやむを得ない事情と言えます。
こうしたことから、雨量の多くなる梅雨の時期の解体は、予定より工事が遅れる可能性が高くなっています。ですから、梅雨期に解体工事を検討されている場合は、梅雨入りより早い段階で解体に着手しておいた方がよいでしょう。

4.強風による解体工事への影響

前述のように、天候状況は解体工事に大きな影響を与えます。
台風などの強風の場合も、やはり作業員や周辺への影響があるため、工事を中断することが珍しくありません。
こうした強風の日には、足場が倒壊したり、防音パネルが吹き飛んだりといった事故の可能性が、比較的高くなります。もしもそうした時に工事を続行すれば、作業員の転落事故なども起こりやすく、最悪の場合死に至るケースもあります。
また作業員だけでなく、崩れた足場などが周辺の建物にぶつかったり、通行人を直撃するなどの被害も起こり得ます。さらに、重機の操作を誤って、近隣住宅にダメージを与える可能性もあるでしょう。
こうした事態になれば工事はさらに遅延してしまいます。雨だけでなく風の影響についても、事前に業者から説明を受けておきましょう。

5.積雪による影響

雨や風だけでなく、雪の影響も無視できません。
実際に、雪による解体工事への影響は、雨の場合より大きくなりがちという特徴があります。
現地調査の段階でも、雪が積もっていれば正確な現場状態が把握できませんし、工事の際も重機の搬入ができず、場合によっては手壊しでの解体となることもあります。さらに、現場の除雪作業が必要になるなど、考えられる支障は数えきれません。
こうした障害が積み重なると、工期に大幅な遅れが生じ、最悪の場合予定の倍以上の日数を要することもあり得ます。
ですから、特に積雪の多くなる北日本では、雪の季節の解体は極力避けた方が良いでしょう。

6.猛暑での作業員への影響

天候による影響としては、気温の部分も大きくなっています。
解体工事では、多少の気温上昇で工事を中断することはありません。しかし、あまり気温が上がりすぎるようであれば、作業員が体調を崩す危険もあり、慎重な工事進行が必要になります。
解体作業は日差しの強い高所などで行うため、気温によっては、作業員が熱中症を起こす可能性もあります。特に真夏の猛暑日などであれば、なおさらその危険が高まりますから、適度に休憩などをはさみつつ作業を行わなくてはなりません。
このため、場合によっては工事の進捗に遅れが生じることもあります。
この時期に解体工事を行う場合には、事前にそういった可能性を考慮したスケジュールが組まれているか確認しておきましょう。